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デザイン素人の営業が考える、
デザイナーに求められること

デザイナーに求められること
営業として窓口業務をしていると、「オブラートが破れて中身出てますよ」とツッコミたくなるクライアントからの「デザインへのご意見」を稀に頂戴することがあります。それで、そう言われたとき自分はどうかと振り返ってみると、ほぼ100%「そうですよね」と同調してしまいます。

おそらくこれは、デザイナーがオペレーターと化してしまっているのが原因なのではないかと思います。

デザイナーとオペレーターの違い

ワイヤーフレーム何かのデザインを作る際、まずはワイヤーフレーム(以下WF)という構成イメージを作ります。マンガで言うならばネームみたいなものです。これをデザイナーに渡し、デザインをおこしていくことになります。
WFはあくまでも構成イメージで、四角とか丸などの図形に、ここにはこういう要素が入りますよという指示書なのですが、キャッチフレーズやボディコピー、配置したい画像などがある程度決まっている少し詳細なWFを渡した際に、ごく稀に「え!これはWFに毛が生えただけじゃん…」というものが出来上がるケースがあります。
そういうケースにおいては必ず、クライアントから厳しいダメ出しを頂戴するという事故に発展するわけです。おそらくこれが、デザイナーがオペレーターへと化してしまっているところなのかと思います。

デザイン素人の自分が考えるところでは、

  • デザイナー
    ゼロからイチを生み出せる人
    食材を見て料理をつくれる人(プロの料理人)
    おいしいお店を自分の足で探す人
  • オペレーター
    イチがないと何も生み出せない人
    レシピがないと料理が作れない人(料理が作れない素人)
    おいしいお店をネットで調べる人

くらい全く違うと思っています。

マーケティングもできる企画頭だからといってオペレーターが悪いということではなく、デザイナーはロゴのようなものを作る、オペレーターは定型のチラシのようなものを作るのに適しているのではと思います。要するに適材適所ってやつでしょうか。ちなみにデザイナーはマーケティングもできる企画頭が備わっていると思っています。オペレーターは経理とかが向いているんじゃないかなと。

デザイナーに求められること

さて、冒頭の「デザイン素人の営業が考えるデザイナーに求められること」。

デザインを言葉で説明クライアントの窓口業務をしている自分なりの答えとしては、作ったデザインに対して“数学的な答えがあり、それを明確な言葉にして説明できること”が求められているのではないかと思います。(最近、ここのこの図形、これはどういう意味でデザインしたんですか?なんてよく聞かれることがあります)

もうひとつは、“制約の中で最大限のパフォーマンスを生み出せること”
クライアントありきの広告仕事では必ず制約というものがあります。予算や納期のような物理的なこともそうですが、例えばその会社のロゴデザイン制作を依頼されたとして、その会社の理念や思想、業務内容、業績などもデザインをする上での制約になってくると思います。その制約の中でいかにクライアントに喜ばれる納得解を導けるか。

それら二つの能力を備えるためには、日々様々なデザインに触れてインプットし、それらをアウトプットすることが重要なのではないかと思います。要するに引き出しを多く持っておくってことですね。それには人よりも多くデザインをつくるということをしなければなりません。本を読んでいるだけでは知識にならないのと一緒ですね。(ちなみに本を読んだ後に記憶に残っているのは10%程度と言われています)

まとめ

デザイナー“デザイナーは感性の仕事”なんて言われることがありますが、それは確かにそうだなと思う一面、そこはたいして大事ではなく、やはり日々の知識、経験、技術の積み重ねだと思っています。デザインを評価するのは発注者(デザインの素人)なわけですし、感性だけではとても太刀打ちできません。

感性が必要とされるのは、実は営業だと思ってます。
(営業はものすごくクリエイティブな仕事ですよー)

これからデザイナーを目指す方に少しでも参考になれば幸いです。

プランナー / M.N