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中小企業のためのゼロからはじめる広報活動

中小企業の広報活動
広報担当者です。
中小企業で広報!?と驚かれるかもしれません。ある調査によると、自社でプレスリリースを行っている企業は、8.5%です。(『平成24年度中小企業の宣伝・広報活動に関する実態調査報告書』東京都産業労働局商工部/平成25年3月)中小企業で広報部を立ち上げている会社は少ないと思います。しかし、インターネットやSNSが発達した今、中小企業でも様々な方法で広報活動ができるようになってきました。広報の一番の目的は、自社の姿勢や行為、目指す方向等を社会に広く知ってもらうこと。
今回は、弊社が実際にどのように広報活動を行っているかを披露しながら、中小企業における広報の可能性を探っていきます。

1. 右も左もわからないところから~
記者クラブへプレスリリース

新聞プレスリリーオス広報部に任命されても、何から手を付けてよいかわかりませんでした。そこで、まずは県庁にある「記者クラブ」にご挨拶に行くことにしました。記者クラブとは、新聞、ラジオ、テレビ等報道機関の記者が取材を目的として結成している組織です。「ご挨拶に行く」といっても手ぶらでは伺えません。折しもボーナスが話題になる時期だったので、弊社で行っているちょっと変わった「人事評価制度」というお土産を持っていきました。集まっていただいた記者の方々との名刺交換から始まり、会社の説明を行うとともに、人事評価制度についてのプレスリリースを配布し、内容をご説明させていただきました。それが後日、新聞の記事となりました。

2. 記事をきっかけに~テレビ取材、書籍化

新聞に掲載していただいたことをきっかけに、記者の方と直接連絡が取れるようになりました。そこで次にとった手段は、新聞の経済欄の連載記事をピックアップし、そのテーマに合致する弊社の社員を紹介させていただきました。それが取材につながりました。
テレビ取材また人事評価制度の記事は、新聞社のインターネット版にも配信されました。ある日、テレビ局から取材の申し込みを受けました。変わったボーナス制度を取材しているとのこと。インターネットで検索していたら弊社の記事にたどり着いたそうです。その後も総合研究所の方から取材依頼があり、研究事例として書籍に掲載していただきました。
たった1回の記者発表が、このように発展していきました。
過去のメディア掲載一覧
*メディアに掲載された記事を自社のホームページに掲載する際には、各社から掲載許可を取る必要があります。注意しましょう。

3. インターネットを駆使して

Facebook
インターネットが発達した今、マスメディアに限らずホームページやSNSも重要な広報ツールです。
弊社ではプレスリリースとは別に、ホームページでも弊社を知っていただくための情報を随時発信しています。アワードの受賞や資格取得、日々の取り組み等々、マスメディアにリリースするほどではない事柄も素早く公開できるので、ホームページは身近な広報ツールとして非常に有用です。人材不足と言われている今、自社の取り組みや考え方を知ってもらえるので、採用活動にも貢献します。
その他にも、ツイッターフェイスブック、インスタグラム等のSNSを最大限に活用し、何気ない会社の日常を公開することで、会社のイメージ作りに役立てています。

4. 話題作り

アワードプレスリリースやインターネットを使っての情報発信の方法が分かったところで、「うちの会社ではなかなか発信するニュースやアピールする商品がない」という声が聞こえてきそうです。弊社では広報部が中心となり、話題作りにも取り組んでいます。例えば、会社の周年事業として社会貢献事業を企画したり、企業表彰やデザインコンテストといったアワードに応募して受賞を目指しています。
これは、クライアントや社会に向けてのアウターブランディングを強化するだけでなく、社員に向けてのインナーブランディングとしても効果をもたらします。また、仕事とは別の目的のアワード等に参加することで、新たな発想やスキルの向上にもつながっています。

まとめ

広報中小企業でも広報活動を行うことによって、社会的な信頼を得られたり、会社や製品・商品をアピールしたり、社会に貢献することができます。それと同時に、社員が自社を客観視することで、自分の仕事の意義を再認識し、誇りを持って働くことにもつながります。また、広報部が社内で活動することで、部署を超えての情報交換や交流が生まれ風通しの良い組織になっていきます。
会社によっては、広報部を立ち上げる人的余裕がないかもしれません。まずは、経営者の「おひとり様広報部」からでもいいのです。ぜひ、チャレンジしてみてください。

広報担当 / Y.I